転職を何度か経験された人であればご存知の方も多いと思ますが、「転職活動は本当に大変だ・・・」と感じることも少なくありません。
しかし、一方で、その「大変さ」があるからこそ、自分で選んだ道という自らの決断への責任を強く感じ、前向きに生きる励みになったりもします。
今回は、転職活動で大変だったことについて、実際に当サイトの編集部が転職経験者や採用担当者に行ったヒアリングをもとに、事例を交えながら、まとめてみたいと思います。
1.書類審査に普通に落ちる
新卒で就職活動をした方は経験済みかもしれませんが、中途採用の転職活動においても、書類審査は普通に落ちます。
筆者も含め編集部にいるスタッフは、東証一部上場企業からベンチャーに転職した経験やその逆、そして、それぞれの企業で採用担当者としての経験がありますが、キャリアも十分で年収などの条件がフィットしていても、落ちるときは書類審査はあっさりと落ちてしまうことがあります。
これについては、「縁」としか言えないような気がするのですが、具体的には、たまたま先に応募してきた人が応募条件にピッタリで先を越されたり、たまたま自分が応募したときだけ、書類の応募数が多かったり・・・といったことがあります。
実際に筆者が採用側で経験したことがあるのは、同じポストで正社員を募集したのですが、ある年は、1人の枠に対して、500人の書類の応募があり、ある年は、10人程度しかこなかったということがありました。
上場企業の連結子会社でしたが、残業もそれほどなく、また、給料面での待遇も良かったのに、応募状況がこれほど異なることがあるのには驚きました。
当然、500人の応募があったときは、素晴らしいキャリアの方も多かったのですが、残念ながら、枠は1つだけでしたので、1人しか採用できませんでした。
こういったケースがありますので、転職活動の書類審査については、自分だけの力ではどうしようもないことがあったりします。
それでも、書類審査が落ち続けると、精神的なダメージは徐々に蓄積されていきます。
特に30代、40代と年齢を重ねると、それは露骨に通過率として数字で出てきますので、転職活動の大変さを痛感させられることになります・・。
2.面接、役員面接に辿り着くのも、それを突破するのも大変
中途採用の面接は、また新卒の面接とは違った大変さが待ち受けています。
第2新卒までの場合は、ポテンシャル採用といったことも多少は考慮してくれる会社もありますが、第2新卒を抜けてしまうと、あとは、中途採用は即戦力を求められることがほとんどです。
過去のビジネスパーソンとしての実績がほとんどなかったり、過去に取り組んできたことを整理して伝えることができなければ、面接では大変苦労することになります。
また、会社によっては、技術試験や当日の模擬プレゼン、担当者による実技によるテストなどもあったりしますので、普段からの仕事ぶりを細かくチェックされたりすることもあります。
そして、どれだけ仕事ができるか?どんな仕事ができるのか?といったことを1次面接や2次面接で伝えた後は、役員面接や経営幹部による面接などが待っています。
役員面接の場合は、細かい仕事というよりは、人間性や今後のキャリアプランなどを見られることが多く、ビジネスパーソンとしての本質的な部分を面接を通して、判断されることになります。
ここまでのステップを通じて、最終的に転職できればいいのですが、ようやく通過した書類審査の後の1次面接で上手く話すことができずに落ちてしまったり、やっとの思いで辿り着いた最終面接で落とされたりすると、精神的には、かなり辛い状況に陥るのは想像に難くありません。
実際に、何度か立て続けに面接に落ちたことが、転職活動で最も大変だったことと回答する人は、当サイトが過去に行ったヒアリングなどでも多く見受けられました。
3.在職中の転職では、現職との両立が大変
在職中に転職活動をする人も多いですが、その場合、現職との両立は想像以上に大変になることがあります。
特に責任あるポジションにいる人は、現職に対する過去の思い入れなどを抱えながら、転職活動を着々と進めなければならないので、気持ちの持ち方は当然、複雑になります。
そして中には、その気持ちに苛まれて、転職活動そのものをやめてしまう人がいたり、転職活動を休止して先に退職するという道を選ぶ人もいます。
また、在職中の転職活動で、現職が恵まれていることを改めて実感して、決して褒められることではありませんが、転職先から内定が出た後に、内定を辞退して、再び現職で頑張る決意を固める人もいます。
4.退職した後の転職は長期化すると大変
先に退職をしてから転職活動をする人もいますが、在職中の転職活動とは、違った大変さが待っています。
例えば、退職後の転職活動では、健康保険や年金の切り替え、住民税の支払い、転職活動のための活動費などの経済面での大変さがあります。
また、退職した後の転職では、長期間に渡って仕事が決まらないと、不安感は日に日に募りますし、また、面接官によっては、離職期間があると快く思わない担当者がいたりして、そういった面でも大変さを感じることが少なくありません。
在職中と退職後の転職活動について、もっと詳しく知りたいという方は「有利?不利?在職中と退職後の転職活動について」の記事も参考にして頂ければと思います。
5.転職活動も大変でプライベートも大変なことに・・・
転職活動は、大変なエネルギーを必要としますが、転職活動中にプライベートが大変な状況になると、さらに転職活動の大変さに拍車がかかります。
ある30代の既婚女性は、出産後に復帰した職場での待遇に嫌気がさして転職活動をはじめたものの、そんな時に限って、子供が急に熱を出したり、家族の間で問題が発生したりして、転職活動で大変苦労したと語っていました。
また、別の30代の独身男性は、転職活動が上手くいかず、そのイライラのせいもあり、当時付き合っていた彼女と衝突することが増えて、最終的に喧嘩別れすることになったときは、精神的にかなり追いつめられたと口にしていました。
転職活動は大変なことが多いので、そんなときこそ、プライベートが落ち着いているといいのですが、現実はその逆のことが起こることもあったりします・・・。
まとめ
「転職活動で大変だったことのまとめ5つ」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。